生理中に寒い原因と対策|風邪や妊娠初期症状との違いも解説
健康
生理が来るたびに、なぜかゾクゾクと寒気を感じたり、手足が冷たくなったりしてつらい思いをしていませんか。
その不調は、生理に伴うホルモンバランスの変化や血行不良が原因かもしれません。
この記事では、生理中に寒さを感じる理由から、風邪や妊娠初期症状との見分け方、そして今すぐ実践できる具体的な対策までを詳しく解説します。
▼この記事でわかること
・ 生理中に寒気や冷えが起こる主な原因
・ 体を内外から温めてつらい寒さを和らげるセルフケア
・ 風邪や妊娠初期症状など、似た症状との見分け方
・ セルフケアで改善しない場合に婦人科を受診すべき症状の目安
生理中に寒気を感じるのはなぜ?考えられる4つの原因
生理中に特有の寒気や冷えを感じるのには、明確な理由があります。
主な原因は、女性ホルモンの変動に伴う基礎体温の低下や自律神経の乱れです。
また、出血による貧血や、生理期間中のストレスも血行不良を招き、体に寒気をもたらす要因となります。
なぜ生理のたびに寒くなるのか、そのメカニズムを理解することが対策の第一歩です。
ホルモンバランスの変動による基礎体温の低下
生理前は、女性ホルモンの一種であるプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増え、基礎体温が高い「高温期」が続きます。
しかし、生理が始まるとプロゲステロンの分泌が急激に減少し、体を温める作用が弱まるため、基礎体温が下がる「低温期」に移行します。
この体温の変動が、生理中に寒さを感じやすくなる直接的な原因の一つです。
自律神経の乱れが引き起こす血行不良
女性ホルモンの急激な変動は、体温調節などを司る自律神経のバランスにも影響を与えます。
自律神経が乱れると、血管が収縮して血行が悪くなり、体の末端まで温かい血液が届きにくくなります。
その結果、手足の冷えや、背中がゾクゾクするような寒さを感じやすくなります。
東洋医学では、生命エネルギーである「気」や栄養を運ぶ「血(けつ)」の巡りが滞っている状態と考えます。
生理の出血に伴う貧血(鉄分不足)
生理期間中は経血として血液が体外に排出されるため、体内の鉄分が不足しがちになります。
鉄分は、全身に酸素を運ぶヘモグロビンの主成分であり、不足すると貧血状態になります。
貧血になると、体の隅々まで酸素が十分に行き渡らず、エネルギーをうまく産生できなくなるため、体が熱を作りにくくなり、冷えや寒気を感じやすくなります。
ストレスが原因で起こる血管の収縮
生理中の痛みや不快感、イライラなどは、精神的なストレスの原因となります。
ストレスを感じると、体は緊張状態になり交感神経が優位に働きます。
これにより血管が収縮し、血流が悪化してしまうのです。
血行不良は体の冷えに直結するため、リラックスして過ごすことが大切ですが、生理中の不調がさらなるストレスを呼ぶという悪循環に陥ることもあります。
その寒気、大丈夫?風邪や妊娠初期症状との見分け方
生理中の寒気は、風邪のひきはじめや妊娠初期症状と似ているため、不安に感じる人も少なくありません。
しかし、寒気以外の症状を注意深く観察することで、ある程度見分けることが可能です。
特に、熱の有無や基礎体温の変化、生理痛の程度などが判断のポイントとなります。
自己判断は禁物ですが、目安として知っておくと安心です。
【風邪との違い】発熱や喉の痛みがあるか確認しよう
風邪やインフルエンザによる寒気の場合、多くは発熱を伴います。
37.5度以上の熱がある、喉が痛い、咳や鼻水が出るといった呼吸器系の症状が見られる場合は、生理によるものではなく感染症の可能性が高いでしょう。
生理中の寒気は、熱がないか、あっても微熱程度であることがほとんどです。
これらの症状の有無が、一つの見分けるポイントになります。
【妊娠初期症状との違い】基礎体温と生理周期をチェック
妊娠初期にも、ホルモンバランスの変化から風邪のような寒気を感じることがあります。
最大の違いは基礎体温です。
妊娠している場合、通常は生理予定日を過ぎてもプロゲステロンの分泌が続くため、基礎体温は高温期を維持します。
一方、生理が始まると基礎体温は低温期に移行します。
日頃から基礎体温を記録していると、この違いに気づきやすくなります。
【月経困難症の可能性】寒気以外に我慢できないほどの生理痛はないか
寒気に加えて、日常生活に支障をきたすほどの激しい下腹部痛や腰痛、吐き気、頭痛などがある場合、「月経困難症」の可能性があります。
月経困難症は、子宮の過度な収縮や血行不良などが原因で起こります。
セルフケアで改善しないつらい症状がある場合は、我慢せずに婦人科を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要ですす。
生理前の悪寒・発熱については「生理前の悪寒・発熱は漢方で対策!」で詳しく紹介しています。
今すぐできる!生理中のつらい寒さを和らげる5つのセルフケア
生理中のつらい寒さは、少しの工夫で和らげることができます。
重要なのは、外側と内側の両方から体を温めることです。
カイロや腹巻きで直接温めたり、温かい飲み物を摂ったりするだけでなく、血行を妨げない服装を心がけるなど、日常生活の中で手軽に実践できるセルフケアを取り入れて、つらい時期を少しでも快適に過ごしましょう。
体を内側から温める飲み物(白湯・ハーブティーなど)を飲む
冷えた体を温めるには、内側からのケアが効果的です。
まずは、常温の水や冷たい飲み物を避け、白湯やノンカフェインのハーブティーを意識的に飲みましょう。
特に、血行を促進する作用のある生姜を使ったジンジャーティーや、リラックス効果のあるカモミールティーなどがおすすめです。
体が温まるだけでなく、水分補給にもなります。
カイロや腹巻きで「お腹・腰」を重点的に温める
お腹や腰周りには、太い血管や子宮などの大切な臓器が集まっています。
この部分を温めることで、全身の血流が効率よく温まります。
腹巻きをしたり、カイロを下腹部や腰に貼ったりするのがおすすめです。
東洋医学では、お腹にある「関元」や腰にある「命門」というツボを温める場所として重視します。
「首・手首・足首」の3つの首を温めて効率的に血行を促す
「首」「手首」「足首」は、皮膚のすぐ下を太い血管が通っているため、効率的に体を温めることができるポイントです。
ネックウォーマーやマフラー、アームウォーマー、レッグウォーマーなどを活用して、この3つの首を冷たい外気にさらさないようにしましょう。
特に下半身の冷えは全身に影響するため、靴下の重ね履きや厚手のタイツなどで足首をしっかり温めることが大切です。
ぬるめのお湯にゆっくり浸かって全身の緊張をほぐす
生理中はシャワーだけで済ませがちですが、体調が良ければぜひ湯船に浸かりましょう。
38〜40度程度のぬるめのお湯に15分ほどゆっくり浸かることで、血行が促進され、全身の緊張がほぐれます。
リラックスを司る副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスできます。
熱すぎるお風呂は体に負担をかけるため避けてください。
体を締め付けない服装と靴下で血流を妨げないようにする
スキニージーンズや補正下着など、体を締め付ける服装は血行を妨げ、冷えを悪化させる原因になります。
生理中は、ゆったりとしたワンピースやウエストがゴムのスカート、ワイドパンツなどを選びましょう。
夏でもクーラーが効いた室内は意外と体が冷えるため、薄着は避け、カーディガンなどの羽織ものや靴下を着用して体温調節を。
暑いからといって油断せず、暑いのに寒いと感じる時は特に注意が必要です。
食生活の見直しで寒さに負けない体作りを
生理中の寒さ対策は、その場しのぎだけでなく、日頃の食生活を見直すことも大切です。
体を温める食材を積極的に取り入れ、逆に体を冷やす食べ物を避けることで、冷えに負けない体質を目指せます。
根本的な体作りのためには、バランスの取れた食事が基本となります。
食養生については「食養生で季節の不調を整える基本と始め方」で詳しく紹介しています。
生理中に積極的に摂りたい栄養素と食べ物の例
生理中は、失われがちな鉄分を補給することが重要です。
レバーや赤身肉、ほうれん草、小松菜などを積極的に摂りましょう。
また、血行を促進するビタミンEが豊富なナッツ類やアボカドもおすすめです。
食材としては、生姜やネギ、ニンニクなどの薬味や、ごぼう、にんじん、かぼちゃといった根菜類は、東洋医学的にも体を温める性質があるとされています。
体を冷やす可能性があるため避けたい食べ物や飲み物
体を冷やす性質を持つ食べ物や飲み物は、生理中の寒さを助長する可能性があるため、できるだけ避けましょう。
具体的には、アイスクリームや氷入りの冷たいドリンク、コーヒーなどのカフェインを多く含むもの、白砂糖を多く使ったお菓子などです。
また、きゅうりやトマト、なすといった夏野菜や、南国のフルーツも体を冷やす作用があるため、摂りすぎには注意が必要です。
寒気と同時に起こる不調(頭痛・吐き気)の対処法
生理中は寒気だけでなく、頭痛や吐き気、下痢といった他の不調を伴うことも少なくありません。
これらの症状も、ホルモンバランスの乱れや血行不良が関係していることが多いです。
それぞれの症状に合わせたセルフケアを知っておくことで、つらい時期を少しでも楽に乗り越えることができます。
ズキズキする頭痛がつらい場合の過ごし方
生理中に起こる頭痛は、血行不良による緊張型頭痛や、ホルモン変動に関連する片頭痛の可能性があります。
まずは、蒸しタオルなどで首や肩の周りを温め、血行を促してみましょう。
こめかみを優しくマッサージしたり、部屋を暗くして静かな場所で休んだりすることも有効です。
無理に動かず、リラックスして過ごすことを心がけてください。
吐き気やだるさを感じるときのセルフケア
吐き気や胃のむかつきがあるときは、無理に食事を摂らず、消化の良いおかゆやうどん、スープなどを少量ずつ口にしましょう。
体を温める生姜は、吐き気を和らげるのにも役立ちます。
全身のだるさを感じるときは、休息が第一です。
アロマオイルを焚いたり、好きな音楽を聴いたりして、心身ともにリラックスできる環境を整えましょう。
こんな症状は要注意!婦人科を受診すべきケースとは
生理中の寒さや不調は多くの女性が経験するものですが、中には病気が隠れているサインの場合もあります。
セルフケアを試しても改善しない場合や、症状が日常生活に影響を及ぼすほど重い場合は、我慢せずに婦人科を受診することが大切です。
専門家による適切な診断が、つらい症状からの解放につながります。
日常生活に支障が出るほどの強い痛みや寒気がある場合
痛み止めを飲まないと動けないほどの生理痛や、布団にくるまっていても震えるほどの強い寒気がある場合は、単なる生理に伴う不調ではない可能性があります。
子宮内膜症や子宮筋腫といった病気が原因で症状が重くなっていることも考えられるため、一度婦人科で詳しい検査を受けることを強くおすすめします。
市販の鎮痛剤を飲んでも症状がまったく改善しない場合
市販の鎮痛剤を規定量飲んでも、痛みや不快な症状がほとんど和らがない場合も、受診の目安です。
症状の原因に合った薬でなければ、十分な効果は得られません。
医師の診察を受ければ、より効果的な鎮痛剤などを処方してもらえる可能性があります。
生理期間が終わっても寒気や体調不良が長く続く場合
通常、生理に伴う寒気や不調は、生理が終わるとともに軽快します。
しかし、生理が終わってからも原因不明の寒気やだるさ、めまいなどの体調不良が続く場合は注意が必要です。
貧血が慢性化している場合や、甲状腺機能の低下など、婦人科系以外の病気の可能性も考えられるため、まずは婦人科か内科に相談してみましょう。
生理 中 寒いに関するよくある質問
ここでは、生理中の寒さに関して多くの方が抱く疑問についてお答えします。
生理中に寒気がするのは病気のサインですか?
一概に病気のサインとは言えませんが、月経困難症や貧血、子宮の病気が隠れている可能性もあります。
ホルモンバランスの変動による生理的な反応であることが多いものの、日常生活に支障が出るほどの強い寒気や痛みを伴う場合は、婦人科で相談することをおすすめします。
低用量ピルを服用すると生理中の寒さは改善しますか?
改善が期待できます。
低用量ピルは、ホルモンバランスの大きな波を穏やかにする作用があります。
生理中の寒気の原因がホルモン変動による自律神経の乱れや基礎体温の低下である場合、ピルの服用によってそれらの症状が緩和される可能性があります。
まずは医師にご相談ください。
生理が終わった後も寒さが続くのはなぜですか?
生理の出血によって鉄分が不足し、貧血の状態が続いている可能性が考えられます。
生活習慣の乱れなどからホルモンバランスがすぐに整わないこともあります。
もし寒さが長期間続く場合は、甲状腺機能の低下といった他の病気の可能性も視野に入れ、医療機関を受診しましょう。
まとめ
生理中に寒さを感じるのは、ホルモンバランスの変動による基礎体温の低下や自律神経の乱れ、貧血など、いくつかの原因が重なって起こります。
まずは体を温める飲み物や服装、入浴などのセルフケアを試し、つらい症状を和らげましょう。
食生活を見直すことも根本的な体質改善につながります。
ただし、痛みがひどい、症状が長引くなど、セルフケアで対応できない場合は我慢せず、婦人科を受診してください。


