生理でだるい、眠い…何もしたくない時の原因と対処法。休んでも大丈夫

生理でだるい、眠い…何もしたくない時の原因と対処法。休んでも大丈夫 健康

生理中は、だるくて眠い、何もしたくないほどの無気力に襲われることがあります。
これは体の自然な反応であり、決して甘えではありません。
この記事では、生理中にだるくなる原因を解説し、つらい症状を和らげるための具体的な対処法を紹介します。

無理せず体を休めることの重要性を理解し、自分に合ったケアを見つけましょう。

▼この記事でわかること
・ 生理で体がだるくなる主な原因とメカニズム
・ 体を温める食事や軽い運動など、つらい症状を和らげるセルフケア
・ 仕事や家事でどうしても休めない日の乗り切り方と考え方
・ セルフケアで改善しない場合に婦人科へ相談するという選択肢

生理中にだるいのはあなただけじゃない!無理せず休んでいいサインです

生理中に動くのがつらくなるほどの強いだるさを感じる女性は、決して少なくありません。
周りの人が普段通りに過ごしていると、自分だけが怠けているように感じてしまうかもしれませんが、そのだるさは体が休息を求めているサインです。
無理に動くのは回復を遅らせる原因にもなります。

まずは「休んでもいい」と自分自身を許し、心と体に合った過ごし方を見つけることが大切です。

生理中に体がだるくなるのはなぜ?主な3つの原因

生理中に体が重い、身体のだるさを感じるのには、明確な理由があります。
なぜこれほどまでに辛いのか、その原因を知ることで不安が和らぎ、適切な対処につながります。
主な原因として、女性ホルモンの変動、鉄分不足、自律神経の乱れの3つが挙げられます。

それぞれのメカニズムを理解し、自分の体の変化に向き合ってみましょう。

原因①:女性ホルモン(プロゲステロン)の急激な変動による影響

排卵後から生理前にかけて分泌が増える女性ホルモン「プロゲステロン(黄体ホルモン)」は、生理が始まると急激に減少します。
このホルモンバランスの大きな変動は、自律神経の乱れを引き起こし、だるさや強い眠気、気分の落ち込み、イライラといった心身の不調を招く原因となります。
東洋医学では、このような状態をエネルギーである「気」の巡りが滞る「気滞(きたい)」と捉え、心身のバランスが崩れやすい時期と考えます。

原因②:経血による鉄分不足で隠れ貧血になっている可能性

生理中は経血とともに多くの鉄分が体外へ排出されます。
鉄分は、全身に酸素を運ぶヘモグロビンの材料であるため、不足すると体が酸欠状態になり、だるさや倦怠感、立ちくらみ、めまいといった貧血の症状が現れます。
健康診断の数値では異常がなくても、体内の貯蔵鉄が不足している「隠れ貧血」の状態になっている人も少なくありません。

特に経血量が多い人は注意が必要です。

原因③:自律神経の乱れが引き起こす血行不良と体温調節の不調

女性ホルモンの影響で自律神経が乱れると、血管の収縮や拡張のコントロールがうまくいかなくなり、血行不良を引き起こします。
血行が悪くなると、体に必要な酸素や栄養素が隅々まで行き渡らず、冷えやだるさ、むくみが生じやすくなります。

また、体温調節機能も乱れがちになり、頭痛や吐き気といった不調を併発することもあります。
これらの複合的な要因が、生理中のつらいだるさにつながっています。

つらいだるさを和らげる!今日からできる5つのセルフケア方法

生理中のつらいだるさは、日常生活のちょっとした工夫で改善できる場合があります。
原因に合わせた対策を行うことで、症状の解消につながります。
ここでは、今日からすぐに実践できる5つのセルフケア方法を紹介します。

自分の体調と相談しながら、無理のない範囲で試してみてください。

まずは体を温めて全身の血行を良くしよう

体が冷えると血行が悪化し、だるさや痛みが強くなる傾向があります。
まずは体を内側と外側から温めることを意識しましょう。
腹巻やカイロを使って、特にお腹や仙骨がある腰回りを重点的に温めるのが効果的です。

また、38~40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かる入浴は、全身の血行を促進し、心身のリラックスにもつながります。
シャワーだけで済ませず、湯船で体を芯から温めてみてください。

鉄分やビタミンB6を意識した食事で栄養を補給する

生理中は失われがちな栄養素を食事から積極的に補給することが大切です。
特に、貧血予防に欠かせない鉄分を多く含むレバー、赤身の肉や魚、ほうれん草、あさりなどを意識して摂りましょう。
また、女性ホルモンのバランスを整える働きがあるビタミンB6も重要です。

ビタミンB6は、マグロやカツオなどの魚類、鶏肉、バナナ、ナッツ類に多く含まれています。

体を冷やす食べ物はだるさを悪化させるので控える

生理中に摂取すると症状を悪化させる可能性のある食べ物や飲み物もあります。
冷たい飲み物やアイスクリーム、糖分の多いお菓子も体を冷やし、血行を悪くさせます。

なるべく常温や温かい飲み物を選び、バランスの取れた食事を心がけましょう。

軽いストレッチやマッサージで固まった体を優しくほぐす

だるいからといって全く動かないでいると、かえって血行が悪くなり症状が悪化することがあります。
無理のない範囲で、軽いストレッチやマッサージを取り入れるのがおすすめです。
特に血流が滞りやすい骨盤周りや股関節、ふくらはぎの筋肉をゆっくり伸ばすストレッチは効果的です。

また、足がむくむ、だるいと感じる時は、足裏やふくらはぎを優しくマッサージするのも良いでしょう。
激しい運動は避け、心地よいと感じる程度に行います。

アロマを焚いたり好きな音楽を聴いたりしてリラックスする

生理中の不調は、自律神経の乱れも大きく関わっています。
心と体をリラックスさせ、神経の緊張をほぐす時間を作りましょう。
ラベンダーやカモミール、ゼラニウムといったリラックス効果のあるアロマオイルの香りを楽しんだり、心地よいと感じる音楽を聴いたりするのもおすすめです。

五感に働きかけることで心身の緊張が和らぎ、倦怠感の軽減につながります。

仕事や家事で休めない…そんな日の乗り切り方と考え方

生理中のだるさが辛くても、仕事や家事、育児などでどうしても休めない時はあります。
そんな日は、完璧を目指さずに乗り切るための工夫と考え方が必要です。
体を労わりながら、心への負担を軽くする方法を見つけていきましょう。

「今日は何もしない」と割り切って自分を許してあげる

「いつも通りにやらなければ」と自分を追い詰めていませんか。
つらい日は、家事や仕事を最低限に留め、「今日はこれで十分」と自分を許してあげることが大切です。
自分を責めすぎないで、休息を優先する日だと割り切りましょう。

心身の負担を減らすことが、結果的に翌日以降の回復につながります。

パートナーや家族に「辛い」と伝えてサポートをお願いする

生理の辛さは、本人にしか分かりません。
一人で抱え込まず、パートナーや家族に「体が重くて動くのが辛い」「今日はだるくて休みたい」とはっきりと伝えましょう。
具体的に辛さを伝えることで、周囲の理解を得やすくなります。

家事や育児のサポートをお願いするなど、周りの人に頼る勇気を持つことも大切です。

どうしても無理な時は仕事を休むことも大切な選択肢

体調が優れない中、無理して仕事をしても集中できず、かえって効率が落ちてしまうこともあります。
また、ミスにつながる可能性も否定できません。
どうしても体が辛い時は、仕事を休むという選択も必要です。

自分の体を守れるのは自分だけです。
心身の健康を最優先に考え、勇気を出して休息を取りましょう。

セルフケアで改善しない場合は婦人科への相談も検討しよう

様々なセルフケアを試しても症状が改善しない場合や、だるさが日常生活に深刻な影響を及ぼしている場合は、我慢せずに専門家である婦人科医に相談することを検討してください。
その不調の裏には、治療が必要な病気が隠れている可能性もあります。

日常生活に影響が出るほどの不調は我慢しないことが大切

「生理だから仕方ない」と我慢するのは禁物です。
だるくて起き上がれない、毎月ひどい腹痛で寝込んでしまうなど、日常生活や社会生活に支障をきたすほどの症状は「月経困難症」という病気の可能性があります。
他にも子宮内膜症や子宮筋腫などが隠れているケースも考えられるため、つらい症状は放置せず、一度婦人科を受診しましょう。
生理不順を改善する漢方については「生理不順を漢方で改善!体質・症状別におすすめの漢方薬を紹介」で詳しく紹介しています。

婦人科では低用量ピルの治療や漢方薬も選択できる

婦人科では、症状や原因に応じて様々な治療法が選択できます。
ホルモンバランスを安定させる低用量ピルは、生理痛やだるさなどの月経随伴症状の緩和に効果が期待されます。
また、個々の体質や症状に合わせて処方される漢方薬による治療も選択肢の一つです。

例えば、血行を促し体を温める「当帰芍薬散」や、自律神経を整える「加味逍遙散」などが用いられることがあります。
専門家と相談し、自分に合った治療法を見つけましょう。
疲れや食欲不振に用いられる漢方については「補中益気湯の効果とは?疲れ・食欲不振に用いられる漢方」で詳しく紹介しています。

生理 中 だるいに関するよくある質問

生理中のだるさに関して、多くの方が抱える疑問についてお答えします。

生理中にだるくて寝てばかりいるのは、怠けている証拠ですか?

怠けている証拠ではありません。
ホルモンバランスの急激な変化によって体が休息を求めている正常な反応です。
だるさや眠気は、体がエネルギーを回復させようとしているサインなので、罪悪感を持たずに休んでください。

だるさを少しでも軽くするために、オフィスでもできることはありますか?

ひざ掛けやカイロでお腹や腰を温め、血行を促進しましょう。
飲み物は体を冷やさないよう、常温か温かいものを選びます。
また、長時間同じ姿勢でいると血行が悪くなるため、座ったまま足首を回すなどの軽いストレッチも効果的です。

毎月のようにひどいだるさが続きます。病気の可能性はありますか?

日常生活に支障が出るほどのだるさが毎月続く場合、月経困難症や子宮内膜症、甲状腺機能の低下といった病気の可能性も考えられます。
異常に感じる不調を「いつものこと」と放置せず、一度婦人科で相談することをおすすめします。

まとめ

生理中にだるくなるのは、ホルモンバランスの変動や鉄分不足、自律神経の乱れなど、様々な体の変化が原因です。
まずは体を温め、栄養バランスの取れた食事を心がけるなど、セルフケアを試みてください。
そして何よりも、無理せず休むことが大切です。

セルフケアで改善しない場合や、症状が重く日常生活に支障がある場合は、我慢せずに婦人科を受診しましょう。

歳森 三千代
(としもり みちよ)
/ 薬剤師

岡山県岡山市にある不妊・妊活専門の漢方相談薬局 福神トシモリ薬局で、漢方と体質改善による妊活支援・身体づくりを専門とする薬剤師。これまで延べ1,300名以上の妊娠相談実績を持つ(全国からの相談対応あり)。 ブログでは「漢方や健康に関する豆知識」「妊活・不妊のお役立ち情報」「体質に合わせた漢方の使い方」など、専門知識に基づく実践的な情報を発信しています。読者の生活に寄り添い、長年の相談実績をもとに分かりやすく解説することを心がけています。
※掲載内容は一般的な情報であり、効果には個人差があるため、効果を必ずしも証するものではありません。