今からでも遅くない、認知症予防「6つの習慣」 精神科医 須貝 佑一氏

今からでも遅くない、認知症予防「6つの習慣」 精神科医 須貝 佑一氏 健康

私の愛読書「月刊致知」の中にあった記事をご紹介。

『―八十代まで発症から逃げ切ろうー』

精神科医として、「認知症外来」を開設。40年にわたり多くの患者さんを診てきました。長らく診察を続けていると、面白いことに気づかされます。何か一つのことに深く打ち込んでいる人、様々なことに興味を持つ多趣味な人はボケにくいと感じています。

″三大認知症″の一つに数えられ、最も症例が多いのがアルツハイマー型認知症その発症の一因であるアミロイドβタンパク質が、実に発症の二十年前から脳にたまり始めていることが判明しました。アルツハイマー型は長く予防は難しいとされてきましたが、研究が進んだ結果、このβタンパク質の問題に加え、生活習慣を改善することで防げる可能性がある。少なくとも、そのリスクを減らせることが解明されてきました。

 

―最優先すべきは体と頭の運動―

①有酸素運動(3回以上、1日30分以上)

ウォーキング、散歩、ヨガ、太極拳、最も優先すべきは運動です。

運動がなぜ認知症によいかと言うと、一つは脳を含めた体全体の血流をよくし細い血管にも血を巡らせる。もう一つは、新しい神経細胞を生み出す助けになる。

②頭を使う

会話を増やす。(トランプや囲碁、将棋、麻雀をしながらなども)

③和食(「まごわやさしいこ」を積極的にとる)

「ま」(豆類)、「ご」(ゴマ類)、「わ」(ワカメ・海草類)、「や」(緑黄色野菜)、「さ」(魚類)、「しい」(椎茸類)、「こ」(米・玄米)

④飲酒・喫煙を控える

大量の飲酒は脳を委縮させ、認知症を促進します

⑤口を健康に保つ

歯が少ない人ほど発症のリスクが高い。歯が少ないと食べるものが限られ噛む回数が減り、脳への指令が行かなくなる。また、歯周病菌が脳の中に移動する。

⑥睡眠をしっかりとる

人は夜、睡眠によって脳にたまった老廃物を洗い流しています。その老廃物の中には、アルツハイマー型認知症の要因であるアミロイドβタンパク質も含まれます。睡眠不足が続くと、これが排出されにくくなり、進行を早めます。どれか一つではなく、6つすべてを1日の中に取り入れてサイクルを回していってほしいということです。運動をしたからといって、たくさんお酒を飲んでもいいことにはなりません。

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