『いのちよ ありがとう』 助産師 賀久 はつ
私が毎月読んでいる月刊紙に、生命尊重ニュース(小さな生命を守るために)があります。その中にあった記事で、助産師 賀久はつさんの記事をご紹介させていただきます。この生命尊重センターが、円ブリオ基金といって国民の皆さんから″ひと口1円″の拠金を頂き、妊娠に悩む女性の相談にのって、出産費用をサポートしているのです。
『子は天からの預りもの』
″子育ては稲作文化に通じたり、手塩にかけて待ちて祈らむ″
子育ては昔から「乳児期は胸に抱いて離さない。幼児期は下に下ろして手を離さない。少年期は手を離して目を離さない。青年期は目を離して心を離さない。」ようにと言われています。
お腹に宿った命は″授かりもの″です。子供はやがて世にお返しする預りものだから、お返しする時は社会人として、周りに迷惑をかける人間にしてはいけない。共同生活ができるには、自立が必要だと。ですから、子どもは最初は手塩にかけて育て、10歳になった時は社会人への第一歩と考えました。
小さいときは、ある程度我慢もさせなければいけません。子供に我慢をさせるのはいじめと勘違いする方もおられますが、我慢ができる子ほど勉強するし、大事な仕事に就く傾向があります。
子どもは稲作と同様に、最初は手塩にかけて育て、後は祈るしかありません。例え台風がきても、どうしようもないから祈っておく。これが子育てです。
―子育ては6つの「あ」と3つの「ゆ」ですー
「あ」は慌てず、焦らず、愛して、安心、ありがとう。
「ゆ」はゆとり、ユーモア、勇気です。
親になる全ての方が、自分が小さい頃十分だったとは限りません。だから子育ては、子どもを育てながら、自分の過去をもう一度やり直すという意味もあります。自分の過去の不足分を補いながら、子育てを楽しむことだと思います。
自立を妨げる4つの過剰は、物の与え過ぎ、指示のし過ぎ、手の貸し過ぎ、何でも許し過ぎです。これをすると、自立はできにくいです。″個人尊重″とよく言われますが、親の役目は″しつけ″です。
盆栽は、余分な枝葉を切って整えます。子育てもやはり、余分なものを整えることが大事だと思います。本当の個性は整えた後に芽吹いてくるもので、それが本物の個性です。個人尊重を間違って使うと、よくない結果になりかねません。