西洋医学と東洋医学、ふたつの医学を活かして効果的な不妊治療を

妊活・不妊

 

現在、不妊治療を検討している方、もしくはすでに不妊治療を進めている方がいらっしゃると思います。

不妊治療は、主にふたつの医学の視点から捉えることができます。
「西洋医学」と「東洋医学」では、不妊そのものの考え方も異なります。

不妊治療を効果的に進めるためには、それぞれの医学のメリットを活かす必要があります。

ここからは、ふたつの医学の特徴を見ていきましょう。

 

一般的な不妊治療は、西洋医学の分野です

問診する医師

西洋医学での不妊治療は、新たな生命を育むための「畑」に混在する障害物を、ショベルカーなどで取り除くといったイメージです。

あるいは、精密機器を用いて、良質な種を選定し、畑に直接植え込むといった作業を行います。

手術や人工授精、体外受精などが、西洋医学の不妊治療に該当します。

これらの不妊治療は病院もしくはクリニックでしか受けることができません。

たとえば、子宮筋腫が子宮の内側、粘膜下に大きくできてしまった場合、大きさによっては手術で除去しなければならない場合があります。

不妊検査について

上記の例のように、不妊の明確な原因に対するアプローチは、西洋医学の得意分野です。

不妊の原因を探るためにはまず、不妊検査を行います。

妊娠が男女どちらか一方だけで成立するものではないように、不妊症の原因もまた、男女のどちらかだけにあるとは言い切れません。
男女どちらにも要因があるといったケースも、決して少なくないのです。

基礎体温、頸管粘液検査、フーナーテスト、子宮卵管造影検査、経腟超音波検査、精液検査、これらは「6大基本検査」と言われています。

一般的な検査の流れとしては、基本的に、女性は基礎体温表をつけます。
基礎体温のグラフを見て、排卵が正常に行われているかのチェックをします。

そして生理期間中に病院、あるいはクリニックにてLH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を調べるための採血を行い、その方の生理周期に応じた検査の計画を立てます。
同時に、男性側の精液検査も行います。

女性側に正常な排卵があり、卵管の通過性も認められ、また男性側の精液検査に異常がない場合は、正確に予測した排卵日に合わせて夫婦生活を持ってもらう「タイミング法」という不妊治療を進めていきます。

検査によって子宮内膜症、卵管通過障害、造精機能障害などが認められた場合には、症状に応じた治療法が適用されます。

また、およそ半年間タイミング療法を行い、効果が得られなければ治療方法を変更します。
これを「ステップアップ治療」と呼んでいます。

ステップアップ治療は人工授精、体外受精、顕微授精と、妊娠するための方法や技術を、より高度なものに変えていくことを指します。

高度な生殖技術を必要とする場面で、西洋医学はその効果を発揮すると言えますが、一般的な不妊検査では男女のどちらにも明確な原因を見つけられない場合もあります。

明確な原因を判断することが難しいゆえに、効果的な治療法がない症状というものも存在します。
病院とご自身の相性も視野に入れて、なるべく相談しやすい病院を選ぶことをオススメします。

 

東洋医学の「漢方」を取り入れることも不妊治療の選択肢

それに対して東洋医学は、西洋医学では病気と診断されない要素にも注目し、アプローチを進めていくという考え方です。

西洋医学の視点での身体の冷えやストレスは、不妊の直接的な原因とはみなされません。

しかし、現代社会で不妊にお悩みの方の大半は、慢性的な冷えや疲れ、ストレスを抱え、さらにはフルタイムで仕事に従事するなど、身体の機能が低下してしまっています。

身体機能の低下はすなわち、卵巣機能の低下や精巣機能の低下を意味しています。

妊娠に欠かせない卵子・精子を生み出す身体の機能を向上させて、妊娠しやすい「身体づくり」を行っていこうというのが、東洋医学の考える不妊治療です。

 

東洋医学の分野である「漢方」を服用することで、身体の中から、不妊症の改善を目指します。

そして、妊娠に必要な卵子や精子も、全ては私たちの身体の中で作られています。

妊娠に至ることのできる卵子や精子を作るためには、継続して「身体づくり」を行っていく必要があります。

 

漢方を飲む場合は専門薬剤師にご相談を

漢方は自然由来の身体に優しいお薬だから、副作用の心配が少なくて安心だ、と思われている方もいらっしゃると思います。
ところが、同じく自然の恵みである果物や魚などの食品も、一部の方にはアレルギー物質として、ときには重篤なショック状態を引き起こすこともあります。

そのため、漢方も絶対に大丈夫だと言い切ることはできません。

昨今では漢方薬もインターネットでいつでもすぐに購入できるようになりました。
しかし、体質や他の薬との飲み合わせによって、アレルギー反応や副作用といった症状が現れ、体調を崩してしまう場合もあります。

漢方を安心して服用するためには、専門の薬剤師に相談するのが一番です。

福神トシモリ薬局では、その方にとって最も効果的である漢方を選定するため、お一人お一人とのカウンセリングを非常に大切にしています。

専門の薬剤師との「対話」によって、妊娠を妨げている原因を紐解いていきます。

また、継続して漢方を服用していると、症状が緩和されたり、お身体の状態が変化していきます。
その時々の状態に応じた漢方をお飲みいただくことで、妊娠しやすい身体づくりを効果的に進めていくことができます。

漢方を取り入れた不妊治療をご検討の方は、ぜひ福神トシモリ薬局までご相談ください。
妊娠しやすい「身体づくり」のお手伝いをさせていただきます。

 

ふたつの医学を活かして効果的な不妊治療を

仲良し夫婦

体外受精や人工授精でしか妊娠することができないという方も、もちろんいらっしゃいます。

しかし、どんなに高度な西洋医学の治療法も、土台となる母体がしっかり作られていなければ、十分な効果を得られないのではないでしょうか。

ふたつの医学の特徴を活かして、効果的に不妊治療を進めてまいりましょう。

 

 

 

 

歳森 和明 / 薬剤師 - 国際中医専門員A級

薬剤師、国際中医師、笑顔セミナー認定講師。漢方薬局三代目。おだやかで大人しく見られがちですが、サーフィン、ダイビング、トライアスロンなど身体を動かすことや、食べ歩き・旅行が大好きなアクティブ人間です。SNS(Twitter、Facebook)で漢方や健康情報、勉強会情報を随時発信しています。