自分の状態をよく知ることが、妊娠への第一歩です
妊娠したいと思ったとき、単に避妊をしなければ妊娠できるというわけではありません。
ご自身のお身体の状態をよく知っておく必要があります。
これからお腹の中にやってくる赤ちゃんから見て、お母さんのお腹の中は居心地が良さそうでしょうか?
快適に過ごすことができそうでしょうか?
お母さんの身体の状態が不安定だと、赤ちゃんも不安になってしまいますよね。
新たな生命を宿すことができるように、今の身体の状態を把握して、整えていきましょう。
基礎体温を知りましょう
妊娠を望む場合、まずは基礎体温表をつけることが大切です。
基礎体温とは、朝目が覚めた直後に測る、身体が一番安静な状態のときの体温のことです。
正しい検温方法としては、まず、通常の体温計ではなく小数点第2位まで表示することのできる基礎体温計を用意します。
朝目覚めた直後に検温できるよう、夜眠る前、枕元に基礎体温計を備えておきます。
翌朝目が覚めたら、すぐに舌の裏側に体温計を差し込み、口を閉じてなるべくじっとした状態で測定終了を待ちます。
毎日なるべく同じ時間に測定することを心がけましょう。
基礎体温表をつけることで、ご自身の子宮や卵巣の状態を詳しく知ることができます。
2~3ヶ月もの短い間でも、丁寧に基礎体温表を記入していれば、排卵が正常に行われているかどうかなどを判断することができます。
また、基礎体温表をつけることは、排卵日を予測するための重要な手段でもあります。
基礎体温を測ることは、妊娠に向かう最初の一歩であり、また、自宅で行うことのできる妊娠の確率を高める検査でもあるのです。
正常な基礎体温のグラフは、二層に分かれている状態
いわゆる低温期と高温期がほぼ14日前後の感覚で交互に繰り返されている状態が、正常な基礎体温と言えます。
基礎体温が正常である場合、低温期から高温期に移行したあとは、高温期がそのまま10日以上続きます。
また、正常であれば低温期と高温期の温度差が0.3度以上あります。
排卵は低温期の中でもっとも体温が低い日に起こると言われていますが、ほとんどの方は低温期から高温期に移行するまでの1~3日間のどこかで排卵が起きています。
基礎体温がきれいな二相に分かれている場合には、卵巣の働きは正常で、排卵もきちんと行われていると考えてよいでしょう。
基礎体温表をもとに、排卵日に合わせてタイミングよく夫婦生活を持つことで、自然妊娠が期待できます。
基礎体温表が二相に分かれていない状態から考えられること
基礎体温のグラフが二層を描かない場合、無排卵もしくは無月経の可能性が考えられ、この状態が続くと妊娠は難しいと言えます。
高温期が短く10日以内、というグラフからは、黄体ホルモンの働きが低下している可能性が懸念されます。
この場合は、受精卵が着床しにくい状態であったり、卵胞の育成が十分に行われないことが考えられます。
基礎体温表が正常でない場合、卵巣に何らかの疾患があるケースも考えられます。
病院で検査を受けることもまた、妊娠を望む場合には必要な行動です。
基礎体温で夫婦生活のタイミングを判断する
妊娠は、精子と卵子が出会うことで受精卵となり、受精卵が着床することで成立します。
単に避妊をしなかったからと言って、すぐに妊娠できるわけではない理由はここにあります。
排卵が行われていなければ、精子と卵子は出会うことができません。
また、精子と卵子にはそれぞれ、いわゆる寿命が存在するため、排卵日から遠い日に夫婦生活を持っても、やはり精子と卵子は出会うことができません。
基礎体温表をつけて、ご自分の基礎体温の変動を知ることで、おおよその排卵日を予測することができます。
排卵日が分かれば、その前後に夫婦生活を持つことで妊娠の可能性が高まると言えます。
基礎体温表をある一定の期間記入し続けて、グラフが形になってきたところで、排卵日を予測してみましょう。
排卵は、基礎体温が低温期から高温期に移行する1〜3日間のあいだで行われると言われています。
つまり、最低体温日の1日前から高温期に突入するまでの間に、排卵が起きていると考えられます。
身体を整えるためには規則正しい生活を
低温期と高温期がきちんと分かれていると、正常な排卵が行われると考えられます。
基礎体温を整えるためには何より、規則正しい生活を行うことが大切です。
生活習慣を見直すことで、妊娠に向けて、身体の状態を整えていきましょう。
ホルモンにとって睡眠不足は大敵です
排卵を促すためには、女性ホルモンが分泌されていなければなりません。
生活習慣の乱れは、ホルモンバランスの乱れにつながります。
よく、夜の10時から2時のあいだは美肌が作られる時間だと言われますよね。
つまり、この時間帯は体内のホルモンが活発に働いているということを指しています。
しかし、多忙な現代においては、仕事などで遅い時間に就寝される方がたくさんいらっしゃいます。
また、昼夜が逆転してしまっているというケースも多く見受けられます。
ホルモン分泌の司令塔となっているのは、脳の視床下部です。
ホルモンは、脳の視床下部から下垂体、卵巣へと指令が伝わることで分泌されます。
この視床下部は、ホルモンの分泌に関係しているのと同時に、自律神経も司っています。
睡眠不足や不規則な生活により自律神経が乱れることで、ホルモンバランスにも影響が及びます。
ホルモンバランスが乱れることで、生理不順や排卵障害といった、妊娠を妨げる原因を引き起こしています。
「冷え性」やストレスも大きく影響します
基礎体温が0.2〜0.3度上がるだけで、身体機能は向上すると考えられています。
身体の機能が向上するということは、妊娠に適した環境に近づくことができるということですよね。
反対に、「冷え性」は妊娠を妨げる要因とも言えるでしょう。
特に女性に多い「冷え性」ですが、身体が冷えることで、血管は収縮し、血行が悪くなります。
全身に栄養を行き渡らせているのは血液ですから、血行不良が起きることで、体内のあらゆる器官は栄養を十分受け取ることができなくなってしまいます。
妊娠するためにもっとも大切な器官である卵巣もまた、栄養が不足することでその機能が低下します。
卵巣の機能が低下すると、卵巣の中で育まれる卵胞が十分に成熟できず、排出される卵子の質にも影響が及んでしまうのです。
身体を冷やさないためには、シャワーではなく浴槽に浸かるなどの工夫が必要です。
一方、妊娠を妨げる原因として挙げられるのは、「冷え性」だけではありません。
ストレスも大きく関係しています。
人は誰しも、自覚のあるないに関わらずストレスを抱えている状態と言えるでしょう。
ストレスは、わずかな量であれば人生におけるスパイスと捉えることもできますが、ひとたび過度なものになってしまうと、自律神経を乱す原因となり、ホルモンバランスの乱れを引き起こします。
ホルモンバランスの乱れにより女性ホルモンの分泌が十分に行われなくなることで、卵巣機能は低下します。
卵巣機能が低下することによって、卵胞の発育が不十分になり、卵子の形成にも影響が及んでしまうのです。
年齢とともに身体の機能も老化が進みます
妊娠のためには、ご自身のAMH値を知っておきましょう。
AMHとはアンチミューラリアンホルモン(または抗ミュラー管ホルモン)の略です。
これは、成長途中の卵胞から分泌されるホルモンのことを指しています。
この値によってわかるのは、卵巣の中にある卵子の残量の目安です。
また、卵巣年齢と言い換えられることもあります。
この値は、妊娠率を示すものではありません。
そのため、AMHの値が高いから妊娠しやすい、あるいは低いから妊娠しづらいということではないのです。
また、AMHの値は実年齢と相関していません。
若くても高い方・低い方がいらっしゃいます。
しかし、AMHの値は加齢とともに減少、つまり卵子の数は年齢を重ねるごとに減少する傾向にあるとされています。
AMHの値が低いということは、卵の数が少ないということ。
そして、卵子は新たに作られることがありません。
そのため、どれだけ妊娠したいと思っていても、卵子の質が低下している場合には、受精や着床が難しくなってしまうのです。
また、卵子の質が低下していると、染色体異常が生じやすくなったり、着床したあとの胎児の発育が遅れがちになる可能性があります。
私たちの身体機能は、加齢とともに衰えていきます。
35歳を境に、女性ホルモンの分泌量は急激に減少します。
38歳ではなんとピーク時の半分まで減少、さらに40歳を過ぎると顕著に低下するのです。
身体機能の低下が卵巣機能の低下につながり、結果として卵巣で作られる卵子そのものの老化、つまり卵子の質の低下も進むと言えるでしょう。
卵子の老化のスピードは、個人差が激しいと言われています。
その所以は、生活習慣が関係しているとも考えられます。
確実に妊娠したいと考えたとき、目指すべきは「卵子の質」を向上させることです。
ところが卵子の質は、現代の高度な医療技術を持ってしても、カバーすることができないのです。
妊娠しやすい身体を目指して
妊娠するためには、母体となる身体の機能を整えることが大切です。
赤ちゃんを受け入れるための環境を用意しなければならないのです。
妊娠のために身体を整えたいとお考えの方は、ぜひ福神トシモリ薬局までご相談ください。
妊娠を妨げている原因を改善するお手伝いをさせていただきます。
専門の薬剤師が、「冷え性」やストレス、卵子の質の向上に効果的な漢方をご提案させていただくと同時に、妊娠に適した生活習慣を、その方といっしょに考えていきます。
福神トシモリ薬局では、2004年1月1日から2016年12月31日までの12年間で、945名という大勢の方が妊娠のために、漢方と栄養素で身体づくりを行ったことで子宝を授かっています。
また、妊娠は男女のどちらかだけで成立するものではありません。
妊娠しやすい身体づくりをお考えの場合、ご夫婦お二人で来店していただくことを推奨しています。
ご自身にあった漢方と栄養素、そして生活習慣を取り入れて、妊娠に適した身体へと整えていきましょう!