基礎体温でわかること
妊活・不妊
基礎体温で何がわかるのでしょうか?
改めて整理してみました。
①基礎体温は安静時の体温で、卵巣の状態を知る指標
基礎体温は朝目覚めた時に口の中に婦人体温計を入れて測定した体温をいいます。
ほぼ2週間の低温期(低めの体温)とほぼ2週間の高温期(高めの体温)がある場合は理想的排卵周期と考えられます。
低温期と高温期で温度差が0.3度以上あるのが望ましいでしょう。
②排卵日に必ずしも体温が最低になるわけでもなく、排卵が起こるわけではない
必ずしも排卵日に体温が最低になるわけではありません。
最終低温日に排卵を認めるものは10%弱で、基礎体温上昇期の1~3日間に約75%が排卵します。
このことから、最終低温日から基礎体温上昇期の3日間に排卵が起こるといえます(超音波診断により証明されています)。
③高温期が10日以上持続しなければ黄体機能不全を疑う
排卵があったとしても、高温期が10日以上持続しなければ黄体機能不全と判断され、着床障害の原因になることがあります。
【黄体機能不全の診断基準】
1 高温期持続9日以内
2 高低の温度差0.3度以内
3 子宮内膜の厚さ8mm以内
4 プロゲステロン(黄体ホルモン)10ng/ml未満
出典:荒木重雄・浜崎京子編著『不妊治療ガイダンス』第3版 医学書院 平成15年