【妊娠成功症例】抗リン脂質抗体、耐糖性あり 漢方薬と栄養素で身体作りをし妊娠・出産(44才)
身長160㎝ 体重59㎏ フルタイムの仕事
今までに3回流産を経験。
・プロゲステロン値9.3(正常10以上)の黄体機能不全
・甲状腺機能低下でチラーヂンS(25mg)を毎日1錠服用
・耐糖性ありで、インシュリンの注射が必要
・抗リン脂質抗体を持っていて、胎盤に血栓を作り流産しやすい体質のため、
妊娠すると毎日血栓を溶かすヘパリンの注射が必要
右卵巣のう腫で手術。
月経周期28日~32日 月経期間5日 生理痛あり 疲れ易く、冷え症
<経過>
平成24年12月15日:漢方薬と栄養素を服用
平成25年5月:自然妊娠するが、流産
平成26年2月18日:IVF(体外受精)の採卵を行う(自然排卵での採卵)
2月23日:採卵1個→9分割で凍結
4月22日:採卵(空胞だった)
5月30日:採卵(変性卵だった)
6月30日:採卵→胚盤胞で凍結
9月1日:採卵→胚盤胞で凍結
10月1日:採卵→変性卵だった
11月9日:採卵→胚盤胞で凍結
12月2日:採卵→(変性卵)
平成27年 1月1日:採卵→胚盤胞で凍結
3月4日:採卵→変性卵
6月15日:採卵→胚盤胞で凍結
7月13日:胚盤胞を移植
8月9日:心拍確認
平成28年3月30日:女の子を出産
妊娠が分かった時から、ヘパリン注射とインシュリン注射を毎日打ちながら、
流産・早産予防の安胎の漢方と栄養素を飲んで頂き、母体をバックアップしていきました。
この方は1年間採卵を続けて、胚盤胞の凍結卵をためて移植しましたが、最初の移植で妊娠に成功されました。
自然排卵で採卵した為、ほぼ毎月採卵が出来ましたが、40才を過ぎると毎回良い卵子は取れない為、
2回に1回の割合で胚盤胞に凍結しました。
妊娠までに2年8ヶ月かかりましたが、諦めずによく頑張られました。
※効果には個人差があり、効果を必ずしも保証するものではありません。
<染色体異常率>
卵子の染色体異常率は約25%と言われている。
すなわち、排卵した卵子の4つに1つは染色体異常がある訳である。
卵巣は生まれた時からあり、そこから毎月約1個ずつ卵子が排卵する訳で、卵子は女性の年令とともに古くなり、
当然その染色体異常率は女性の年令が上がるにつれて上昇する。
<糖尿病>
妊娠初期の血糖値が高値の糖尿病患者の流産リスクは高い。
また糖尿病患者であってもコントロール良好症例では、流産率は高くない。
すでに糖尿病と分かっている患者の場合、妊娠前からの血糖値の管理が重要。
<甲状腺機能異常>
甲状腺機能異常は流産の原因としてしばしばあげられているが、その直接的な証拠は無いのが現状のようです。
しかしながら、甲状腺に対する自己抗体が反復流産の率の上昇と関係するという報告はいくつかある。
その理由は不明であるが、甲状腺患者の多くは、バセドウ病や橋本病などの自己免疫疾患であり、自己免疫疾患はいくつかの自己抗体を合わせ持つことがよくあるので、抗リン脂質抗体など他の病原性のある自己抗体を介して流産が起きている可能性は否定できない。
参考文献 ―EBMに基づく不育症の実際― 杉俊隆 著