不妊症セルフチェック|男性・女性別にできる項目や不妊治療の目安

不妊症セルフチェック|男性・女性別にできる項目や不妊治療の目安 妊活・不妊

子どもを望んでいるものの、なかなか妊娠に至らない場合、「不妊症かもしれない」と不安になることがあるかもしれません。
不妊症は決して珍しいことではなく、適切な知識を持って対処することが重要です。
この記事では、不妊の可能性を自分自身で確認するためのセルフチェックリストを男女別に紹介します。

また、医療機関を受診するタイミングの目安や、基本的な不妊治療で行われる検査についても解説するので、今後の参考にしてください。

もしかして不妊症?まずは自分でできるセルフチェックから

妊活を続けていても結果が出ないと、「自分は不妊症なのかどうか」と不安を感じるかもしれません。
しかし、医学的な判断がなければ、その可能性は誰にもわからないものです。

まずは、自身の体の状態や生活習慣を客観的に見直すためのセルフチェックから始めてみましょう。
不妊の原因となりうる要素に気づくきっかけとなり、今後の妊活や専門家への相談を考える上での第一歩となります。

【女性向け】不妊の可能性を確認するセルフチェックリスト

ここでは、女性が自身の体の状態を把握し、不妊の可能性について考えるためのセルフチェックシートを紹介します。
月経の状態や既往歴、ライフスタイルなど、妊娠に関わるさまざまな項目をまとめました。
これらのチェックリストは、あくまでも医学的な診断に代わるものではなく、自身の健康状態を見つめ直すための目安として活用し、不妊の可能性を考えるきっかけにしてください。

月経(生理)の状態に関する項目

月経周期の乱れは排卵が正常に行われていないサインかもしれません。
周期が24日以下と短すぎる、あるいは39日以上と長すぎる場合は注意が必要です。

また、月経期間が8日以上続く、経血量が極端に多い、または少ない状態も、ホルモンバランスの乱れや子宮の病気が隠れている可能性があります。
強い生理痛や不正出血も同様です。
正常な排卵は質の良い卵子が育つために不可欠であり、月経の状態は妊娠のしやすさに直結する重要な指標です。
これらの項目に当てはまる場合は、婦人科系のトラブルを抱えている可能性も考えられます。

過去の病歴や現在の健康状態に関する項目

過去にかかった病気や現在の健康状態が、妊娠のしやすさに影響を及ぼすことがあります。
特に、クラミジアなどの性感染症は、卵管の詰まりや炎症を引き起こし、不妊の直接的な原因となりえます。
また、子宮内膜症や子宮筋腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)といった婦人科系の疾患も、排卵障害や着床障害につながる可能性があります。

甲状腺機能の異常もホルモンバランスに影響を与えるため、注意が必要です。
過去に腹部の手術を受けた経験がある場合、癒着が原因で卵管の通りが悪くなっていることも考えられます。

ライフスタイルに関する項目

日々の生活習慣も、妊娠する力に大きく関わっています。
過度なダイエットによる急激な体重減少や、肥満はホルモンバランスを乱し、排卵障害を引き起こす原因となります。
BMIが18.5未満の「痩せ」や25以上の「肥満」に該当する場合は注意が必要です。

また、喫煙は卵巣機能を低下させ、卵子の老化を早めることが知られています。
過度なアルコールの摂取や、日常的なストレス、睡眠不足も自律神経やホルモンバランスに悪影響を与え、妊娠しにくい体質につながる可能性があります。

【男性向け】パートナーと一緒に確認したいセルフチェックリスト

不妊の原因は女性側だけにあるわけではなく、約半数は男性側にも何らかの要因があるとされています。
そのため、妊活はパートナーと協力して進めることが大切です。

ここでは、男が自身の体の状態や生活習慣を振り返るためのセルフチェックリストを紹介します。
不妊は決して他人事ではなく、男性自身が自分の体に関心を持つことが、問題の早期発見と解決につながります。

身体の状態や精液に関する項目

男性の不妊要因を考える上で、自身の身体や精液の状態に関心を持つことは重要です。
例えば、精巣(睾丸)の大きさに左右で著しい差がある、小さくなった、あるいは痛みやしこりを感じる場合は、精子を作る機能に問題がある可能性があります。

また、射精時の精液の色が黄色がかっていたり、血液が混じっていたりする状態も注意が必要です。
精液の量が極端に少ない、または出てこないといった症状は、射精障害や精路の閉塞が疑われます。
これらの変化は、精子の数や運動率の低下につながるサインであるため、見過ごさずに確認することが求められます。

過去の病歴やライフスタイルに関する項目

過去の病歴や生活習慣が、精子を作る能力に影響を及ぼすことがあります。
子供の頃におたふく風邪にかかり、精巣が腫れた経験がある場合、精子を作る機能が低下している可能性があります。
クラミジアなどの性感染症も、精子の通り道を塞ぐ原因となりえます。

生活習慣では、喫煙が精子の数や運動率を低下させ、DNAを損傷させることがわかっています。
過度な飲酒やストレス、睡眠不足も精子の質に悪影響を及ぼします。
また、長時間のサウナ利用や膝の上でのノートパソコンの使用など、精巣を温める習慣も避けるべきです。

性生活に関する項目

性生活に関する問題も、不妊の直接的な原因となりえます。
ED(勃起不全)や、性行為はできても射精に至らない射精障害は、妊娠の機会を妨げる要因です。
これらの症状は、精神的なストレスやプレッシャーが原因で起こることもあれば、糖尿病や高血圧といった身体的な疾患が背景にある場合もあります。

また、性交の頻度が極端に少ない場合も、妊娠のタイミングを逃しやすくなります。
パートナーとのコミュニケーションを大切にし、もし性生活に悩みがある場合は、一人で抱え込まずに専門医に相談することが重要です。

セルフチェックで当てはまったら?病院受診を検討するタイミング

セルフチェックで気になる項目があった場合、どのタイミングで医療機関を受診すればよいか迷うかもしれません。
不妊の定義や年齢などを考慮すると、専門家への相談を検討すべきいくつかの目安があります。

ここでは、カップルが病院の受診を具体的に考え始めるべきタイミングについて、いくつかのケースを挙げて解説します。
不安を抱えたまま過ごすのではなく、適切な時期に行動を起こすことが大切です。

妊活開始から1年以上経過している場合

健康な男女が妊娠を希望し、避妊をせずに定期的な性交渉を持っているにもかかわらず、1年間妊娠しない状態は「不妊症」と定義されています。
この「1年」という期間は、医療機関を受診する一つの明確な目安となります。
この期間を超えても妊娠に至らない場合は、男女どちらか、あるいは双方に何らかの原因が隠れている可能性が考えられます。

セルフチェックで特に問題がないと感じていても、専門的な検査で初めてわかる原因もあるため、一度専門医に相談することを検討すべきです。

35歳以上で妊活を半年以上続けている場合

女性の年齢が35歳以上の場合、妊活を始めてから半年が経過しても妊娠に至らなければ、早めに医療機関を受診することが推奨されます。
年齢とともに卵子の質は低下し、染色体異常の割合も高くなるため、妊娠率が徐々に低下し、流産率が上昇する傾向があります。

時間を無駄にしないためにも、一般的な不妊の定義である「1年」を待たずに、半年を目安に専門家の助言を求めることが望ましいです。
早期に検査を受けることで、不妊の原因を特定し、適切な治療へとスムーズに進むことが可能になります。

チェック項目に複数当てはまる場合

これまで紹介したセルフチェックリストで、当てはまる項目が複数ある場合は、妊活を始めている期間にかかわらず、早めに医療機関を受診することを検討しましょう。
例えば、重い生理痛と性感染症の既往歴がある、あるいは肥満と喫煙習慣が重なっているなど、複数のリスク要因を抱えている場合、妊娠しにくい状態にある可能性が高まります。

これらの要因が複合的に影響し合っていることも考えられるため、自己判断で様子を見るのではなく、専門医による正確な診断とアドバイスを受けることが、妊娠への近道となる場合があります。

クリニックではどんな検査をする?男女別の基本的な不妊検査

不妊の不安を抱えてクリニックを受診した場合、まずは原因を特定するための基本的な不妊検査が行われます。
検査は女性と男性、それぞれに対して行われ、体の状態を多角的に評価します。

これらの検査結果をもとに、医師は個々の状況に合わせた治療方針を立てていきます。
ここでは、一般的に行われる男女別の基本的な不妊検査の内容について紹介します。
どのような検査が行われるかを事前に知っておくことで、安心して受診に臨めます。

女性が受ける主な不妊検査

女性が受ける不妊検査は、月経周期に合わせて段階的に行われることが一般的です。
まず、超音波(エコー)検査で子宮や卵巣の状態を確認し、子宮筋腫や卵巣嚢腫の有無、卵胞の発育状況を調べます。

次に、血液検査によってホルモン値を測定し、排卵が正常に行われているか、卵巣の予備能(AMH)はどのくらいかなどを評価します。
また、卵管が詰まっていないかを確認するために、子宮卵管造影検査が行われることもあります。
その他、クラミジアなどの感染症の有無を調べる検査も、不妊の原因を探る上で重要な項目です。

男性が受ける主な不妊検査

男性の不妊検査において、最も基本となるのが精液検査です。
この検査では、用手法で採取した精液を顕微鏡で調べ、精子の濃度(数)、運動率、前進運動率、正常形態率などを評価します。

WHO(世界保健機関)が定める基準値と比較し、精子の状態が妊娠に適しているかを確認します。
この検査は、男性側の不妊原因を調べる上で非常に重要であり、最初に行われることがほとんどです。
精液検査の結果に問題があった場合は、原因をさらに詳しく調べるために、ホルモン値を測定する血液検査や、精巣の状態を確認する超音波検査などが追加で行われることがあります。

まとめ

不妊の可能性を考えるとき、まずは自身の体や生活習慣を見直すセルフチェックが第一歩となります。
本記事で紹介したチェックリストは、あくまでも健康状態を把握するための目安であり、医学的な診断に代わるものではありません。

チェック項目に当てはまる場合や、妊活期間が一定の目安を超えた際には、不安を抱え込まずに専門の医療機関へ相談することが重要です。
原因を正確に把握し、適切な対処法を知ることで、今後の選択肢が広がります。
早期に専門家のアドバイスを受けることは、心身の負担を軽減し、前向きな一歩を踏み出すことにつながります。

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