機能性不妊(2021.07.01)
妊活・不妊
機能性不妊というのは、いまだ原因が分かっていない原因不明の不妊症を指すと解釈をしてよい。
初診後基礎的な検査を行い、その中で障害があればそれを補正する治療を行い、半年経過しても妊娠しない場合腹腔鏡検査を勧める。
その結果、子宮内膜症、骨盤内癒着、そして卵のピックアップ障害になる卵管采の形態異常が発見されることが多い。
腹腔鏡検査時に子宮内膜症や癒着を治療する腹腔鏡検査後、半年以上妊娠しない場合は体外受精へステップアップする。
子宮内膜症、卵のピックアップ障害につながると思われる卵管采の異常、そして子宮卵管造影検査では分からなかった骨盤内癒着が見つかることが多いことが判明。
腹腔鏡検査によってそのうち72%に子宮内膜症、51.1%に卵のピックアップ障害が疑われる卵管采が小さい例が見つかった。
卵管采の大きさが正常であれば妊娠率は、53.1%であったが卵管采が小さいと22.4%と有意に低かった。
この傾向は、卵管采の卵管口の位置の異常においても同様である。
このような症例では、例え通水検査をしてもまた子宮卵管造影検査を行っても異常は見つからない。腹腔鏡検査をして初めて判明する障害です。
参考文献:「今日の不妊診療」 鈴木秋悦 編集著