漢方で妊娠しやすい環境を整えましょう

漢方で妊娠しやすい環境を整えましょう 妊活・不妊

妊娠とは、お母さんの身体の中に新しい生命を宿すことです。

新たな生命、つまり赤ちゃんは、お母さんの身体で10ヶ月もの間を過ごすことになります。
あなた自身が、これから同じ場所で10ヶ月間過ごすとして、どんな環境であれば快適に過ごせると思いますか。

毎日眠るお布団は、かたいせんべい布団よりも、ふかふかのやわらかいお布団のほうがいいのではないでしょうか。
そして、ひんやり冷たいお布団よりも、あたたかいお布団のほうが、心地よく眠ることができますよね。
同じように、お母さんの身体の中がふかふかであたたかければ、赤ちゃんも気持ちよく過ごすことができるのではないでしょうか。

赤ちゃんが過ごしやすい環境を整えてあげること、それがつまり、「妊娠に適した身体」をつくっていくことにつながります。
妊娠とは、単に避妊をしなければ成立するというものではありません。
日本産科婦人科学会では、避妊せずに夫婦生活を1年以上送っているにも関わらず妊娠に至らない場合を「不妊」と定義しています。

妊娠ができない、と言うと女性ばかりに原因があると思われがちですが、不妊の原因の半分は男性にあります。

不妊の原因は男女のどちらにもありうる

妊娠が男女どちらか一方だけで成立するものではありませんよね。
同様に不妊を引き起こしている原因も、男女のどちらかだけにあるとは言い切れません。
そして、男女のどちらにも原因があるといったケースも、決して少なくないのです。

不妊の原因を特定するための検査として、基礎体温、頸管粘液検査、フーナーテスト、子宮卵管造影検査、経腟超音波検査、精液検査があります。
これらは不妊検査の「6大基本検査」と言われています。

一般的な検査の流れとしては、基本的に、女性はまず基礎体温表をつけます。
基礎体温のグラフを見て、排卵が正常に行われているかどうかチェックします。

そして月経期間中にLH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を調べるための採血を行い、その方の月経周期に応じた検査の計画が立てられます。
同時に、男性側は精液検査を行います。

検査後は、状況に応じた不妊治療が進められます。

女性側の妊娠を妨げている原因として、
・ピックアップ障害などの卵管障害
・排卵障害
・子宮内膜症や卵巣チョコレート嚢胞(のうほう)
・子宮筋腫
などが挙げられますが、これらを検査によって判断し、治療を進めます。

一方で男性側は、「造精機能障害」が主な原因として挙げられます。
造精機能障害は精子無力症、乏精子症、無精子症に分けられ、それぞれの症状によって治療法が異なります。

女性側に正常な排卵があり、卵管の通過性も認められ、また男性側の精液検査に異常がなかった場合は、正確に予測した排卵日に合わせて夫婦生活を持ってもらう「タイミング法」という不妊治療を進めていきます。

また、およそ半年間タイミング療法を行い、効果が得られなければ治療方法を変更します。
これを「ステップアップ治療」と呼んでいます。

土台となる身体を漢方の力で整える

散歩する女性

病院、あるいはクリニックで行われる不妊治療と並行して漢方を服用することが可能です。

漢方は、身体の中から働きかけ、症状の改善を目指します。
西洋医学では「不妊の原因」とは見なさない症状にもその力を発揮します。

たとえば、男女を問わず現代人に共通する問題として、慢性的な「冷え性」や「ストレス」を抱えていることが挙げられます。

「冷え性」は血管を収縮させるため、血行不良を引き起こします。

全身のあらゆる臓器に栄養を行き渡らせているのは血液ですから、血流が悪くなると、妊娠に関係する器官もまた、十分な栄養を補給することができなくなります。

血行不良によって、女性であれば卵巣への栄養供給が滞ります。
卵巣に十分な栄養を届けられないことで、卵胞や卵子の質に影響が及んだり、子宮内膜が十分な厚さにならないといったことが考えられます。

土台となる母体がしっかり作られていなければ、どんなに高度な生殖医療を受けたとしても十分な効果は期待できません。

畑で作物を育もうという場合にも、まずは土の上の障害物を取り除き、そして土壌を豊かにするため、肥料を巻いたり耕したりといったことを行いますよね。
元気な作物を育てるためにはどれも大切な、欠かすことのできない作業です。

作物それぞれに特徴があり、育成方法が異なるように、漢方もまた、お一人お一人によって最適な漢方というものが存在します。

妊娠に向けた母体づくりのご相談は福神トシモリ薬局へ

赤ちゃんを抱っこするお母さん

漢方は、その方の症状や体質に合わせて選定をする、いわば「オーダーメイド」の考え方を持っています。

福神トシモリ薬局では、不妊・子宝を専門とする女性薬剤師が綿密なカウンセリングを行うことで、その方に最適な漢方を選定します。

漢方を飲むことで、妊娠を妨げている根本の原因を、身体の中から改善しましょう。

妊娠がゴールなのではありません。

無事に出産を迎えることが、目指すべきゴールなのです。

元気な赤ちゃんを胸に抱くその日まで、継続して「妊娠に最適な環境」を整えていく必要があります。

妊娠後も漢方による体づくりを継続して行いましょう

夫婦漢方の中には、妊娠中のことを考えて作られたものもあります。

これは「安胎薬」や「安胎漢方」などと呼ばれ、赤ちゃんがすくすくと育つ身体づくりを継続して行うことが目的です。

また、つわりがひどい方には、つわりの症状を楽にする漢方があります。

ほかにも、妊娠中に出血があるときには出血防止の漢方を飲んでいただくなど、ご相談に来られた方それぞれのお身体の状態に合わせた漢方を選定します。

福神トシモリ薬局では、専門の薬剤師がそれぞれの方の状態に合わせた漢方を選定することで、元気な赤ちゃんを出産するまでの環境を整えるお手伝いをさせていただきます。

 

 

歳森 和明 / 薬剤師 - 国際中医専門員A級

薬剤師、国際中医師、笑顔セミナー認定講師。漢方薬局三代目。おだやかで大人しく見られがちですが、サーフィン、ダイビング、トライアスロンなど身体を動かすことや、食べ歩き・旅行が大好きなアクティブ人間です。SNS(Twitter、Facebook)で漢方や健康情報、勉強会情報を随時発信しています。