【スマホの使い過ぎが脳の発達を止める! 東北大学加齢医学研究所長 川島隆太氏】(2019.10.22)

【スマホの使い過ぎが脳の発達を止める! 東北大学加齢医学研究所長 川島隆太氏】(2019.10.22) 妊活・不妊

私の愛読書の月刊致知の9月号に川島隆太先生の対談の特集がありました。その中でスマホの使い過ぎがいかに脳の発達を妨げるが書かれていました。今は子どもも大人もスマホ漬けになっています。利用時間をいかに少なくするかが大切です。

以下内容をご紹介します。

『スマホやタブレットの利用時間が長い子どもたち約200人の脳の発達をMRIを使って3年間調査したことがあります。
利用頻度の少ない子はちゃんと3年分の発達をしていたのに、利用頻度の高い子は脳の発達が止まっていました。』

言葉を司る前頭葉と側頭葉の発達が、右脳も左脳も止まってしまっていて、白質という情報伝達の役割を果たす部分も大脳全体に渡って発達が止まっていた。
もう少し詳しく見ていくと、スマホやタブレットの利用が1日1時間未満もしくは使わない子は特に影響が無いのですが、それが1時間以上になると、利用時間に応じて学力に対するネガティブな影響が大きくなるのです。
ですから、スマホ・タブレットの使い過ぎは、明々白々に脳の発達を阻害しています。
学力を含めて全ての能力が上手く発現出来ない状態に陥ってしまい、いくら勉強しても睡眠を十分にとっても成績が上がらない。これは大学生を対象に実験した時も同じでした。
スマホやタブレットを手放せない学生は、大脳白質を中心に画像ではっきり分かるくらい劣化している。その上うつ的な状態も発現しやすく、自己抑制能力も大幅に低下することが分かっています。

子育てはスマホをオフにして

一番心配しているのが、乳幼児へのスマホの影響です。
愛着障害も一番の原因は実はスマホだと思うのです。多くの母親が授乳時に子どもを見ないでスマホを見ているのです。授乳はコミュニケーションだという教育が行われていないので、お母さんは赤ちゃんにおっぱいをあげなながらスマホをいじっているのです。テレビやスマホのスイッチをオフにして、ちゃんと我が子の目を見て言葉かけをしながらおっぱいをあげてくださいと訴えています。

今小学校を訪れると、明らかに表情が乏しくて、他人の気持ちを読む能力に欠ける子が多くいるんです。この状況を変えていくには時間がかかりますが、これから親になる子どもたちにスマホの使い過ぎは問題があること、子育てで大事なのはコミュニケーションだということを直接教えていくしかないと思うのです。
土屋氏が昭和40年に教員になった頃、発達障害の有病率は一万人に一人でした。これが今から2〜3年程前の調査では15人に1人にまで激増している。
しかし、その多くは愛着障害だと解釈しています。そしてそれは言葉の教育や、母と子のコミュニケーションによって愛着の再形成が可能であることを活動を通じて実感しています。

toshimori