妊婦の鼻詰まり、薬は大丈夫?寝れない時の原因と安全な対処法
妊活・不妊
妊娠中、多くの妊婦さんが経験するつらい鼻詰まり。
風邪でもないのに息苦しくて夜も眠れないと、お腹の赤ちゃんへの影響も心配になります。
この記事では、妊娠中の鼻詰まりの原因と、薬に頼らずにできる対処法を解説します。
どうしてもつらい時の薬との付き合い方や、病院を受診する目安も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
妊娠中に鼻が詰まるのはなぜ?考えられる3つの原因
妊娠中に鼻詰まりが起こりやすくなるのには、特有の体の変化が関係しています。
「妊娠性鼻炎」とも呼ばれ、いくつかの原因が複合的に関わっていると考えられています。
主な原因として、ホルモンバランスの変化、体内の血液量の増加、そして免疫機能の変化の3つが挙げられます。
女性ホルモンの増加による鼻粘膜の腫れ
妊娠中は、女性ホルモンであるプロゲステロンやエストロゲンの分泌量が大幅に増加します。
これらのホルモンには、鼻の粘膜にある血管を拡張させたり、血流を増やしたりする働きがあります。
その結果、鼻の粘膜が充血して腫れやすくなり、鼻腔が狭くなることで鼻詰まりの症状が引き起こされます。
体内を巡る血液量の増加が影響
妊娠すると、胎児に栄養や酸素を届けるために、母体の血液循環量が通常時よりも30〜50%ほど増加します。
全身を巡る血液の量が増えることで、鼻の粘膜にある毛細血管にも多くの血液が流れ込み、うっ血しやすくなります。
この鼻粘膜のうっ血が腫れにつながり、鼻の通りを悪くさせる一因となります。
アレルギー反応が出やすくなる免疫機能の変化
妊娠中は、母体が胎児を異物と認識して攻撃しないように、免疫機能のバランスが変化します。
この変化により、アレルギー反応が起こりやすくなることがあります。
もともとアレルギー性鼻炎を持っている方は症状が悪化しやすく、これまで症状がなかった方でも、ハウスダストや花粉などに反応して鼻炎を発症するケースが見られます。
薬に頼らず今すぐできる!妊婦の鼻詰まりを和らげるセルフケア7選
鼻詰まりがつらい、ひどいと感じても、妊娠中はなるべく薬を避けたいものです。
まずは、自宅で手軽にできるセルフケアで症状の改善を目指しましょう。
ここでは、つらい鼻詰まりの対策として有効な7つの対処法を紹介します。
自分に合った方法を見つけて、少しでも快適に過ごせるように工夫してみてください。
蒸しタオルで鼻を直接温める
濡らしたタオルを電子レンジで温めて蒸しタオルを作り、鼻の付け根あたりにのせて温める方法です。
鼻周辺の血行が促進されることで、鼻粘膜の腫れが一時的に和らぎ、鼻の通りが良くなります。
火傷しないようにタオルの温度には十分注意しながら、リラックスできる時間に行うのがおすすめです。
加湿器や濡れタオルで部屋の湿度を保つ
空気が乾燥していると、鼻の粘膜が刺激を受けて症状が悪化しやすくなります。
特に就寝中は口呼吸になりがちで、喉の痛みにもつながるため、寝室の湿度は50〜60%程度に保つのが理想です。
加湿器を使ったり、濡らしたタオルを室内に干したりして、快適な湿度を保ちましょう。
夜の鼻詰まり対策として効果的です。
鼻うがいで鼻の中をすっきり洗浄する
鼻うがいは、鼻腔内に溜まった鼻水や、花粉・ハウスダストなどのアレルゲンを洗い流すのに効果的です。
体液に近い塩分濃度の生理食塩水を使用することで、鼻の粘膜への刺激を抑えられます。
専用の洗浄器具や洗浄液が市販されているので、正しいうがい方法を確認して、鼻の中をすっきりさせましょう。
温かい飲み物で体の中から温める
温かい飲み物を飲むと、その蒸気が鼻とのどを潤し、鼻の通りを良くする助けになります。
また、体の中から温まることで全身の血行が促進され、リラックス効果も期待できます。
カフェインの含まれていないハーブティーや白湯などがおすすめです。
特に夜中、鼻詰まりで目が覚めてしまった時に試してみてください。
鼻の通りを良くするツボを押してみる
東洋医学では、鼻詰まりや鼻水に効果があるとされるツボがあります。
代表的なのが、小鼻のすぐ横にある「迎香(げいこう)」というツボです。
指の腹で気持ちいいと感じるくらいの強さで、ゆっくりと5秒ほど押して離すのを数回繰り返します。
デスクワークの合間など、気づいた時に手軽に試せるのが利点です。
上半身を高くして寝る姿勢を試す
横になると鼻が詰まりやすくなるのは、鼻粘膜への血流が増えてうっ血しやすくなるためです。
クッションやタオルケットを背中にあてて、上半身を少し高くして寝ることで、鼻への血流が軽減され、鼻の通りが良くなります。
この姿勢は口呼吸の防止にもつながり、睡眠の質の改善が期待できます。
こまめな換気でアレルゲンを減らす
ハウスダストやダニ、花粉などのアレルゲンが鼻詰まりの原因になっている場合もあります。
こまめに部屋の換気を行い、室内の空気を入れ替えましょう。
また、空気清浄機を活用したり、寝具を清潔に保ったりすることも大切です。
くしゃみや目のかゆみといった症状も伴う場合は、特にアレルゲン対策を意識してください。
妊婦の鼻詰まりに薬は使える?市販薬を使用する前に知っておきたいこと
セルフケアを試しても症状が改善しない場合、薬の使用を考えたくなるかもしれません。
しかし、妊娠中の薬の使用は慎重になる必要があります。
特に市販薬は、自己判断で安易に使用すると思わぬリスクにつながる可能性があります。
ここでは、妊婦さんが市販の薬を使用する前に知っておくべき注意点を解説します。
市販の点鼻薬の自己判断での使用は避けるべき理由
市販の点鼻薬の多くには、鼻の血管を収縮させて一時的に鼻の通りを良くする「血管収縮剤」が含まれています。
この成分は子宮の血管にも影響を与える可能性が指摘されており、長期間使用するとかえって症状が悪化する「薬剤性鼻炎」を引き起こすリスクもあります。
自己判断での使用は避け、必ず医師に相談してください。
飲み薬が胎児に与える影響について
内服薬(飲み薬)の成分は、血液を通じて胎盤を通過し、赤ちゃんに届く可能性があります。
特に、赤ちゃんの体の重要な器官が作られる妊娠初期(妊娠4週〜15週頃)は、薬の影響を最も受けやすい時期です。
自己判断で市販の飲み薬を使用することは、胎児への影響を考えると非常にリスクが高いため、絶対にやめましょう。
妊娠中でも使える薬は医師に処方してもらう
どうしても症状がつらい場合は、かかりつけの産婦人科医や耳鼻咽喉科医に相談しましょう。
医師は、妊娠の時期や症状の程度を考慮した上で、妊娠中でも比較的安全に使用できる薬を処方してくれます。
抗アレルギー薬の点鼻薬や、体質に合わせて処方される漢方薬(例:小青竜湯など)が選択肢になることもあります。
症状が辛い時は病院へ。何科を受診すればいい?
セルフケアで改善が見られず、日常生活に支障が出るほど症状がつらい場合は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。
鼻詰まりに加えて頭痛や発熱など、風邪のような他の症状がある場合も同様です。
妊娠中であることを考慮した適切な診断と治療を受けるために、どの診療科にかかるべきかを知っておきましょう。
まずはかかりつけの産婦人科に相談しよう
最初に相談すべきなのは、妊娠経過を把握しているかかりつけの産婦人科です。
妊娠中の体の状態を最もよく理解しているため、安全な対処法をアドバイスしてくれたり、必要に応じて妊娠中でも使用できる薬を処方してくれたりします。
専門的な治療が必要と判断された場合は、適切な診療科を紹介してもらえます。
専門的な治療が必要な場合は耳鼻咽喉科へ
鼻の症状が非常に重い場合や、副鼻腔炎(蓄膿症)が疑われる場合は、耳鼻咽喉科の受診が勧められます。
産婦人科医からの紹介状があると、妊娠中であることを踏まえたスムーズな連携が可能です。
特に症状が長引きやすい妊娠後期や、専門的な検査・治療が必要なケースでは、専門医の診断を仰ぎましょう。
こんな症状が出たら早めに受診を
ただの鼻詰まりと軽視せず、以下のような症状が見られる場合は早めに受診してください。
色のついたネバネバした鼻水が出る、頬や額に痛みがある、頭痛や歯の痛みを伴う、発熱がある、といった症状は副鼻腔炎の可能性があります。
また、元々花粉症などのアレルギーがある方は、症状が悪化する前に相談することが大切です。
妊婦の鼻詰まりに関するよくある質問
ここでは、妊婦さんの鼻詰まりに関して、特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
妊娠中の鼻詰まりはいつまで続くことが多いですか?
妊娠性鼻炎は、出産するとホルモンバランスが元に戻るため、症状が改善することがほとんどです。
個人差はありますが、妊娠中期から後期にかけて症状が続く方が多く、産後数週間で自然に軽快する傾向にあります。
鼻詰まりがひどくて眠れません。赤ちゃんへの影響はありますか?
鼻詰まりが直接赤ちゃんに悪影響を及ぼすことはありません。
しかし、母体の睡眠不足やストレスが続いたり、深刻な酸素不足になったりすると、赤ちゃんに影響が出る可能性も否定できません。
楽な姿勢を試すなど、できる対策をしましょう。
花粉症の薬は妊娠中も飲み続けて大丈夫ですか?
自己判断で飲み続けるのは絶対に避けてください。
妊娠がわかった時点で、まずは薬を処方した医師やかかりつけの産婦人科医に相談しましょう。
妊娠の時期に応じて、より安全性の高い薬に変更するなどの対応が必要です。
まとめ
妊娠中の鼻詰まりは、ホルモンバランスの変化など妊婦さん特有の原因で起こります。
つらい症状を和らげるためには、まず蒸しタオルや加湿、鼻うがいといったセルフケアを試してみましょう。
市販薬の自己判断での使用は避け、症状が改善しない場合は我慢せずにかかりつけの産婦人科に相談し、必要であれば耳鼻咽喉科を受診してください。

