防風通聖散を飲み続けると?効果が出る期間と副作用のリスクを解説

防風通聖散を飲み続けると?効果が出る期間と副作用のリスクを解説 漢方

防風通聖散を飲み続けるとどうなるのか、期待される効果と注意すべき点があります。
この記事では、服用を続けた結果としていつから体に変化が現れるのか、その期間の目安と、長期服用によって起こりうる副作用のリスクについて詳しく解説します。

自身の体質に合っているかを見極め、正しく服用を続けるための参考にしてください。

防風通聖散を飲み続けると体に起こる変化とは?

防風通聖散は、体に溜まった余分な熱を発散させ、便通を促すことで不要なものを排出する効果が期待できる漢方薬です。
服用を続けることで、脂肪燃焼を助け、肥満症や便秘、それに伴うむくみやのぼせといった症状の改善を目指します。
痩せる効果を期待して利用されることも多く、体質改善をサポートする働きがあります。

【効果が出る期間の目安】いつから変化を実感できる?

防風通聖散の効果が現れるまでの期間は、改善したい症状によって異なります。
比較的早く変化を感じられる症状もあれば、体質改善が関わる症状はじっくりと時間を要する場合もあります。
そのため、自身の目的に合わせて、ある程度の期間は継続して服用を続けることが一つの目安となります。

便秘の改善効果は1週間程度で現れる

防風通聖散に含まれる生薬には、腸の動きを活発にして排便を促す作用を持つものがあります。
そのため、便秘の改善効果は比較的早く現れることが多く、個人差はありますが、服用開始から1週間程度で便通が良くなるなどの変化を実感できる場合があります。
ただし、これはあくまで目安の一つです。

肥満症やむくみの改善は1ヶ月以上の継続が目安

肥満症の改善やむくみの解消には、体質そのものを変化させていく必要があるため、より長い期間の服用が求められます。
脂肪の燃焼を促進し、新陳代謝を高める働きが体に現れるまでには時間がかかります。
一般的には、効果を判断するまでに少なくとも1ヶ月以上は服用を継続することが推奨されています。

効果を高めるには食事の見直しや運動の併用が重要

防風通聖散は、飲むだけで体重が落ちる薬ではありません。
あくまで体質改善をサポートし、痩せやすい状態へ導くためのものです。
効果を最大限に引き出すためには、漢方薬の服用と並行して、バランスの取れた食事や適度な運動を取り入れるなど、生活習慣全体を見直すことが不可欠です。

防風通聖散を飲み続けることによる副作用のリスク

防風通聖散は医薬品であり、服用を続けることで副作用が現れる可能性があります。
特に、もともと胃腸が弱い人や体力が低下している人は注意が必要です。
副作用のリスクを正しく理解し、万が一の際には適切に対処できるよう、肝臓への影響を含め、どのような症状があるかを知っておくことが大切です。

服用初期に起こりやすい副作用(下痢・腹痛・発疹など)

服用を始めて間もない時期には、体質に合わない場合に副作用が出ることがあります。
主な症状として、皮膚の発疹・発赤やかゆみ、吐き気や嘔吐、食欲不振、胃の不快感、腹痛を伴う下痢、激しい腹痛などが報告されています。
これらの症状が軽い場合でも、続いたり悪化したりするようであれば専門家への相談が必要です。

長期服用で注意すべき稀な重篤な副作用(腸間膜静脈硬化症など)

ごく稀ではありますが、長期にわたる服用で重篤な副作用が起こる可能性も指摘されています。
代表的なものに、長期の腹痛や下痢、便秘などが現れる「腸間膜静脈硬化症」や、むくみや血圧上昇などを引き起こす「偽アルドステロン症」、そして倦怠感や黄疸といった症状が出る「肝機能障害」があります。
これらは腸や肝臓に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

こんな症状が出たら服用中止!すぐに医師へ相談すべきサイン

「このまま飲み続けたらどうなるのだろう」と不安になるような体調の変化には注意が必要です。
特に、長期にわたる下痢や激しい腹痛、手足の脱力感やしびれ、筋肉痛、むくみ、血圧の上昇、皮膚や白目が黄色くなるなどの症状が現れた場合は、重篤な副作用の初期サインかもしれません。
直ちに服用を中止し、製品のパッケージを持参して医師や薬剤師に相談してください。

防風通聖散の効果が出ない?体質に合っていない可能性も

一定期間服用を続けても期待した効果が見られない場合、その原因は防風通聖散がご自身の体質に合っていないことにあるかもしれません。
漢方薬は、その人の体力や体質(証)を見極めて選薬されるものです。
そのため、誰にでも同じ効果があるわけではなく、ミスマッチが起きることもあります。

防風通聖散が向いている人の特徴(体力があり、お腹に脂肪が多い人)

防風通聖散は、漢方医学でいう「実証」タイプの人に適した処方です。
具体的には、比較的体力があり、お腹周りに皮下脂肪が多く、食欲旺盛な傾向がある人です。

また、便秘がちで、のぼせや肩こりといった症状を併せ持つ場合にも向いています。
これらの特徴に当てはまる人が服用することで、効果を実感しやすくなります。

防風通聖散が向いていない人の特徴(胃腸が弱い、冷え性の人)

一方で、体力がなく疲れやすい、胃腸が弱く下痢をしやすい、冷え性であるといった「虚証」タイプの人が防風通聖散を服用すると、効果が出ないばかりか、下痢や腹痛などの副作用が強く現れることがあります。
体の熱を冷まし、不要なものを排出する作用が、かえって体を弱らせてしまう可能性があるため注意が必要です。

1ヶ月続けても効果がない場合の対処法

防風通聖散を1ヶ月ほど服用しても、肥満症やむくみなどに対する効果が全く感じられない場合は、一度立ち止まって今後の対応を考える必要があります。
漫然と服用を続けるのではなく、原因を探り、適切な対処法を検討することが重要です。

まずは生活習慣(食事・運動)を再確認する

効果を実感できないときに、まず見直すべきは日々の生活習慣です。
防風通聖散は痩せるための補助的な役割を担うものであり、服用していれば好きなだけ食べても良いわけではありません。

カロリーの高い食事や間食が多くないか、適度な運動習慣があるかなどを再確認し、改善に取り組むことが基本です。

医師や薬剤師に相談して漢方薬の変更を検討する

生活習慣を見直しても効果が出ない場合、体質に合っていない可能性が高まります。
その際は自己判断で続けず、医師や薬剤師に相談してください。
専門家が体質を改めて判断し、より適した他の漢方薬、例えば大柴胡湯や防已黄耆湯などへの変更を提案してくれることがあります。

ツムラをはじめとする各メーカーから、様々な漢方薬が提供されています。

防風通聖散に関するよくある質問

ここでは、防風通聖散の服用を続けるにあたって、多くの方が抱く疑問について解説します。
ツムラ製品をはじめとする市販薬や処方薬を服用する際の参考にしてください。

Q. 防風通聖散はどのくらいの期間飲み続けても大丈夫ですか?

明確な期間の定めはありませんが、自己判断での長期服用は避けるべきです。
1ヶ月程度服用しても効果が見られない場合は、医師や薬剤師に相談してください。

効果がある場合でも、定期的に専門家の診察を受け、漫然と服用を続けないことが重要です。

Q. 飲み忘れた場合はどうすればよいですか?

気づいた時点ですぐに1回分を服用してください。
ただし、次の服用時間が近い場合は、忘れた分は飲まずに次の服用時間に1回分だけを飲みましょう。
絶対に2回分を一度に服用してはいけません。

食前に飲み忘れた際は、食後に服用しても構いません。

Q. 他の薬やサプリメントと一緒に飲んでも問題ありませんか?

薬の飲み合わせによっては、作用が強く出すぎたり、副作用のリスクが高まったりすることがあります。
特に他の漢方薬や下剤との併用には注意が必要です。
服用中の薬やサプリメントがある場合は、必ず事前に医師や薬剤師に伝え、相談するようにしてください。

まとめ

防風通聖散を飲み続けると、便秘改善は1週間、肥満症の改善は1ヶ月以上が効果を判断する一つの目安です。
しかし、服用を続けた結果として、下痢や腹痛などの初期副作用や、稀に重篤な副作用が起こるリスクも存在します。
効果が出ない場合は体質に合っていない可能性もあるため、生活習慣を見直し、改善が見られなければ医師や薬剤師への相談が必要です。

歳森 三千代
(としもり みちよ)
/ 薬剤師

岡山県岡山市にある不妊・妊活専門の漢方相談薬局 福神トシモリ薬局で、漢方と体質改善による妊活支援・身体づくりを専門とする薬剤師。これまで延べ1,300名以上の妊娠相談実績を持つ(全国からの相談対応あり)。 ブログでは「漢方や健康に関する豆知識」「妊活・不妊のお役立ち情報」「体質に合わせた漢方の使い方」など、専門知識に基づく実践的な情報を発信しています。読者の生活に寄り添い、長年の相談実績をもとに分かりやすく解説することを心がけています。
※掲載内容は一般的な情報であり、効果には個人差があるため、効果を必ずしも証するものではありません。