花粉症の目のかゆみを漢方薬で改善!おすすめの種類と選び方

花粉症の目のかゆみを漢方薬で改善!おすすめの種類と選び方 漢方

花粉症によるつらい目の痒みは、日常生活にも支障をきたす厄介な症状です。
目薬や西洋薬の飲み薬で対策しているものの、眠気などの副作用が気になる方や、根本的な改善を目指したい方もいるのではないでしょうか。
そのような悩みに対し、漢方薬は体の内側からバランスを整え、アレルギー反応が起こりにくい体質へと導くアプローチをします。

この記事では、花粉症の目の痒みに効果が期待できる漢方薬の種類や、自分に合った漢方薬の選び方について解説します。

そもそも花粉症で目がかゆくなるのはなぜ?

花粉症で目の痒みが起こる主な原因は、体内に入ってきた花粉に対するアレルギー反応です。
花粉が目の粘膜に付着すると、体はそれを異物と認識し、追い出そうと防御システムが働きます。
このとき、免疫細胞であるマスト細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されます。
このヒスタミンが、目の知覚神経を刺激することで強い痒みを引き起こし、血管を拡張させることで目の充血を招きます。

つまり、目の痒みは、体が花粉という異物から身を守ろうとする過程で生じる反応なのです。
涙が出てくるのも、花粉を洗い流そうとする体の自然な働きの一つです。

花粉症によるつらい目のかゆみに漢方薬が選ばれる理由

花粉症によるつらい目の痒みに対して漢方薬が選ばれるのは、症状を一時的に抑えるだけでなく、アレルギー反応が起こりにくい体質へと根本から改善を目指すためです。

漢方では、目のかゆみは体内の水分バランスの乱れや、余分な熱がこもっていることなどが原因と考えられています。
そのため、体の内側からこれらのバランスを整えることで、症状を和らげます。
また、西洋薬の飲み薬に比べて眠気などの副作用が少ない薬が多いことも特徴です。
冷えや胃腸の不調といった、目のかゆみ以外の体質的な悩みも同時にケアできる場合があるため、総合的な体調改善をしたいと考える人に適しています。

目のかゆみの症状緩和が期待できる漢方薬の種類

花粉症による目の痒みに用いられる漢方薬には様々な種類があり、個々の症状や体質に合わせて最適なものが選ばれます。
例えば、水のような鼻水を伴う場合や、目の充血やほてりが強い場合など、目のかゆみ以外の症状も重要な判断材料となります。

ここでは、代表的な3つの飲み薬を挙げ、それぞれの特徴やどのようなタイプの人に適しているかを解説します。
自分に合った漢方薬を見つけるための参考にしてください。

水のような鼻水も出るなら「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は、体内の水分代謝を整え、余分な「水(すい)」を排出する働きを持つ漢方薬です。
そのため、目のかゆみと同時に、水のようにサラサラとした鼻水や、立て続けに出るくしゃみといった症状に悩む方に適しています。
体を温める作用もあるため、体が冷えると症状が悪化しやすいタイプの人に効果的です。

アレルギー性鼻炎の代表的な漢方薬であり、花粉症の初期症状によく用いられます。
この飲み薬は、体内に滞った水分をさばきながら、鼻や目のアレルギー症状を和らげます。

目の充血やほてりが強いなら「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」

越婢加朮湯は、体の余分な熱を冷まし、水分代謝を促すことで炎症を鎮める漢方薬です。
目の痒みに加えて、目の充血、まぶたの腫れ、ほてり感といった熱症状が強く現れる場合に用いられます。

また、喉の渇きや、尿量が少ないといった特徴がある人にも適しています。
比較的体力があり、体内に熱と水分がこもりやすい体質の人に向いている飲み薬です。
こもった熱を発散させることで、炎症を伴うつらい目の痒みを緩和する効果が期待できます。

体力がなく冷えを感じやすいなら「麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)は体を強く温める作用を持つ漢方薬です。
そのため体力がなく普段から手足が冷えやすい虚弱体質(虚寒タイプ)の人に適しています。

目のかゆみのほかに透明で水っぽい鼻水くしゃみ悪寒倦怠感といった体が冷えることで悪化する症状が見られる場合に用いられます。
体を芯から温めて新陳代謝を高めることでアレルギー症状を緩和します。
高齢者や花粉の時期になると体調を崩しやすい方のための飲み薬として知られています。

自分の体質に合った漢方薬を選ぶための3つのポイント

漢方薬で効果的に花粉症対策を行うには、自分の体質や症状に合った薬を選ぶことが非常に重要です。
西洋薬のように特定の症状に一つの薬が対応するのではなく、漢方では同じ症状でも個々の体質によって使う薬が異なります。

適切な飲み薬を選ぶことで、効果を最大限に引き出し、つらい症状の改善につながります。
ここでは、自分に合った漢方薬を見つけるための3つのポイントを解説します。

ポイント1:目のかゆみ以外の症状も考慮して選ぶ

漢方薬を選ぶ上で、目の痒みという一つの症状だけでなく、体全体に現れている他の症状を総合的に見ることが重要です。

例えば、鼻水はサラサラしているか粘り気があるか、くしゃみは頻繁に出るか、喉に痛みや違和感はあるか、といった点を詳しく観察します。

また、体の冷えやほてり、胃腸の調子、疲れやすさなども大切な判断材料となります。

これらの随伴症状を考慮することで、根本的な原因にアプローチでき、より自分の体質に合った漢方薬が見つかります。全身のバランスを整えることで、痒み以外の不調も改善される可能性があります。

ポイント2:自身の体力や体質(証)を判断材料にする

漢方では、その人の体力や抵抗力などを総合的に判断する「証(しょう)」という考え方を重視します。
体力があり、がっちりした体格で病気への抵抗力が強いタイプを「実証」、体力がなく、疲れやすく華奢なタイプを「虚証」に分類します。

また、体が冷えやすい「寒証」か、暑がりでほてりやすい「熱証」かも重要な指標です。
自分がどのタイプに当てはまるかを把握することで、適した飲み薬を選びやすくなります。
例えば、同じ症状でも実証向けと虚証向けの薬があり、証に合わない漢方薬では効果が十分に得られないことがあります。

ポイント3:迷ったときは医師や薬剤師に相談する

漢方薬の選択は、症状や体質を正確に見極める必要があり、自己判断が難しい場合も少なくありません。
どの飲み薬が自分に合うか迷ったときは、漢方に詳しい医師や薬剤師などの専門家に相談するのが最も確実で安全です。

専門家は、問診などを通じて体質を総合的に判断し、最適な漢方薬を提案してくれます。
医療機関や漢方薬局では、より詳細に体質を判断した薬の選択が可能です。
また、ドラッグストアで市販薬を購入する際も、常駐している薬剤師に相談すれば、症状や体質に合わせたアドバイスを受けることができます。

西洋薬とはここが違う!漢方薬で花粉症対策するメリット

花粉症治療において、西洋薬と漢方薬は異なるアプローチを取ります。
抗ヒスタミン薬などの西洋薬は、アレルギー反応によって引き起こされるヒスタミンの働きを直接ブロックし、かゆみや鼻水といった症状を速やかに抑えるのが特徴です。

一方、漢方薬は、症状そのものだけでなく、なぜその症状が起きるのかという体の内側にある根本原因に働きかけます。
体内の水分バランスの乱れや冷え、気の滞りなどを整えることで、アレルギー反応が起こりにくい体質へと導くことを目指します。
そのため、眠気といった副作用が少ない飲み薬が多いことや、症状の根本改善が期待できる点が大きなメリットです。

漢方薬と併用したい!目のかゆみを和らげるセルフケア方法

漢方薬を服用して体の内側から体質改善を目指すと同時に、日々の生活でセルフケアを取り入れることで、花粉症による目のかゆみをより効果的にコントロールできます。
セルフケアの基本は、原因物質である花粉との接触をできる限り減らし、症状を悪化させる要因を避けることです。

ここでは、漢方薬の効果を高め、つらい痒みを和らげるために今日から実践できる簡単なセルフケア方法を紹介します。

花粉が目に入るのをゴーグルやメガネで物理的に防ぐ

花粉の飛散が多い日の外出時には、花粉が直接目に入るのを物理的に防ぐことが、目の痒みを抑える上で非常に効果的です。
花粉症対策用のゴーグルは、顔とレンズの隙間が少なく、花粉の侵入を強力にブロックします。

ゴーグルに抵抗がある場合は、普通のメガネをかけるだけでも、何もつけていない状態に比べて目に入る花粉の量を大幅に減らすことができます。
特にコンタクトレンズは花粉が付着しやすいため、この時期だけでもメガネに切り替えるか、上から保護用のメガネをかけるなどの工夫で、つらい目の痒みを予防できます。

帰宅したらすぐに顔を洗い花粉を落とす

外出から帰宅した際には、髪や衣服、そして顔に付着した花粉をできるだけ早く洗い流すことが大切です。
特に目の周りについた花粉は、目の痒みを引き起こす直接的な原因となるため、帰宅後すぐに洗顔する習慣をつけましょう。

洗顔する際は、ゴシゴシと強くこすらず、石鹸をよく泡立てて優しく洗うのがポイントです。
また、目の洗浄には、防腐剤が含まれていない人工涙液を使用するのがおすすめです。
水道水で直接目を洗うと、角膜を保護している涙の成分まで洗い流してしまう恐れがあるため、避けるようにしてください。

かゆみが我慢できない時は濡れタオルで冷やす

どうしても目の痒みが我慢できなくなったときには、応急処置として冷たい濡れタオルや清潔なハンカチをまぶたの上に乗せて冷やすのが効果的です。
冷却することで、痒みの原因となっている血管の拡張や炎症が一時的に鎮まり、症状が和らぎます。
この方法は、痒いからといって目を強くこすってしまい、角膜や結膜を傷つける二次的なダメージを防ぐことにもつながります。

ただし、冷やしすぎは血行不良の原因にもなるため、数分程度の短時間にとどめましょう。
つらい痒みを一時的にしのぐための手段として覚えておくと便利です。

まとめ

花粉症が引き起こすつらい目の痒みに対し、漢方薬は体質から見直すことで根本的な改善を目指すアプローチです。
小青竜湯や越婢加朮湯といった漢方薬は、目のかゆみだけでなく、鼻水や体の冷えといった個々の症状や体質(証)に合わせて選ばれます。

自分に合った飲み薬を選ぶことが効果を高める鍵であり、判断に迷う際には医師や薬剤師への相談が不可欠です。
さらに、漢方薬の服用と合わせて、ゴーグルで花粉を防いだり、帰宅後に顔を洗ったりするセルフケアを徹底することで、痒みの症状をより効果的に管理し、快適な季節を過ごすことにつながります。

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